農業

黒米

tetsuya.takeuchi

黒米は古代米の一種で、日本のお米のルーツといわれています。

黒い色が特徴ですが、これは、ぬかの部分にアントシアニンという青紫の色素を含んでいるため。白米と混ぜて炊くと鮮やかな紫色になり、その色合いから「紫米」や「黒紫米」とも呼ばれていますよ。

また、黒米は昔からお祝い用のお米としても重宝され、中国では薬膳料理にも利用されています。(※1)

茶碗一杯(140g)あたりの黒米のカロリーと栄養

エネルギー量(カロリー)……210kcal

たんぱく質……5.0g

脂質……2.0g

糖質量……40.5g

食物繊維……4.6g

鉄分……0.6mg(※2,3)

黒米には、たんぱく質や脂質が多く含まれています。一方で、カロリーや糖質量はもっとも低いです。これは、食物繊維を白米や玄米の2倍以上も含んでいるため。ほかの食品と比べると、黒米は栄養価が高く、ヘルシーな食材であることが分かります

黒米に含まれるアントシアニンには、活性酸素から体を守る、抗酸化作用があります。

活性酸素は年齢とともに増加するほか、紫外線やストレスなどのダメージによっても発生します。活性酸素によって細胞が傷つけられると、細胞膜を形成するLDLコレステロールが酸化し、血管の老化を促進する原因に。

アントシアニンは活性酸素のはたらきを抑えたり、取り除いたりする作用があるので、老化の対策に役立ちますよ。(※1,7,8,9,10)

黒米の原産地は中国で、現在から2000年以上も前に発見されました。歴代の皇帝は、黒米を縁起のよい「出世米」として、宮廷料理で食べていたそうです。

日本にも古くから伝わってきましたが、収穫量が少なく、栽培しにくい性質のため、明治時代以降はほとんど栽培されなくなりました。

現在では、白米と比べてビタミンやミネラルなどが豊富なことから、黒米の栄養価が注目されていますよ。(※1,6)

食感がとてもモチモチ・プチプチとしていて、香りが良く自然のやさしい甘みがあるのが特徴。白米に混ぜて炊くことで、お米全体が鮮やかな紫色になります。こちらの「黒米ごはん」の炊き方は後ほどご紹介します。

中国では薬膳料理にも使われるほど栄養豊富な黒米ですが、みなさんが普段よく食べている白米や玄米と比べてどのような栄養の違いがあるのでしょうか?

黒米は白米に比べて、体に欠かせないビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。

また、食物繊維、鉄分も白米に比べて多く含まれているので、黒米はダイエットのサポートが期待できます。

黒米に含まれるアントシアニンには、体の細胞の老化を防ぐ抗酸化作用の働きがあり、肌のシミやくすみの原因となる活性酵素の働きを抑える効果があります。そのため、老化の防止や美白効果が期待できます。エイジングケア

アントシアニンが持つもう一つの働きは、目の網膜にあるロドプシン(タンパク質)を再合成させるサポートをすることです。そのため、長時間のスマホやパソコンの使用による目の乾きや疲れをやわらげる効果があります。目の健康サポート

黒米はビタミンB1とB2が豊富です。ビタミンB1は、体の中に吸収した糖質を燃やしてエネルギーに変える働きのある栄養素。ビタミンB2は、脂質の代謝を手助けする栄養素です。脂肪を燃焼してくれるため、ダイエットに効果的です

黒米は単体で炊いて食べてもおいしいですが、白米と一緒に炊くことで鮮やかな見た目になり、ふっくらもちもちに仕上がるのでおいしさもアップします。

ここでは白米とブレンドする場合の炊き方をお伝えします。白米に黒米を加えるだけなので誰でも簡単にできます。

まずは、白米1~2合に対して黒米大さじ1杯を目安に入れます。黒米の量はお好みで調節してOK。その後、水を加えて炊くだけです。加える水の量に関しては、いつもより少し多めにいれるのがベスト。黒米大さじ1杯に対して水大さじ2杯多めに入れるが目安です。

黒米は白米と比べてとても栄養価が高く、黒色の色素であるアントシアニンを豊富に含んでいるためダイエットや健康効果も期待できます。

白米と一緒に炊くことで、きれいな紫色に仕上がり、いつもの食卓がより鮮やかになること間違いなしです!

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